精神的な疾患は目に見えない分、とても判断が難しいものです。
うつ病自体、うつ病だと診断するのは難しいのですが、仮面うつ病になるとその難しさは格段に上がります。

判断の難しさ

仮面うつ病の人は、まず自分がうつ病であるという自覚が持てません。
身体的に症状が現れているため、自分の身体が不調であることに気が付くことはできても、その原因がうつ病であるという事には気が付きません。
それは病院の先生も同じです。
病院に行っても、その行先は精神科ではなく内科です。
医者というのはそれぞれの専門分野がありますし、検査方法や見るところも異なります。
当人に自覚がないため、とりあえず内科の方法で検査を行いますが当然原因は違いますので異常はでませんし、処方箋もあまり効果がありません。
それを何度か繰り返し、もしかしてと先生が専門病院、専門科を紹介してくれることはありますが、これは原因不明が続いた場合です。
もし身体的不調が仮面うつ病以外の他の病気と併発しているものであったなら、先生は併発している方の病気に注目し、そちらの治療をすることになるでしょう。
他の病気が発見されたときに仮面うつ病に気が付く可能性は低く、見過ごされてしまう場合があります。

勘違い

自分の不調に気が付いたとき、もしかしてと自分の精神疾患を疑う事は少なくありません。
ですが、それはあくまでも「自分が知っている精神疾患」の範囲で収まってしまいます。
うつ病という言葉は広く知られていますが、そのうちの一つである仮面うつ病の認知度はそれ程高くはないでしょう。
自分が精神的に参っている、何か疾患を抱えていると気が付けたとしても、それが仮面うつ病であった場合はうつ病だと気が付けないかもしれません。
気が付けない、というよりは勘違いをしてしまう、というのが正しいかもしれません。
仮面うつ病の症状は、自律神経失調症に似ているのです。
自律神経失調症も同じように精神疾患の一つで、症状は全身に渡り、精神的、身体的に発症する症状がよく似ています。
仮面うつ病よりは自律神経失調症の方が一般的に認知されていますし、一般的に考えられている(認識されている)うつ病の症状と仮面うつ病の症状が異なる為「これは自律神経失調症だ」と勘違いしてしまうのです。

ただ、自律神経失調症も精神疾患の一つです。
その場合、最初に受診するのは内科ではなく精神科になると思います。
精神科で見てくれる先生は精神疾患の専門なので、もう少し早い段階でうつ病だと気が付いてくれるかもしれません。
原因不明で内科を受診し続けて不安な毎日を送るよりは、気持ちが楽かもしれません。